drakiti63の日記

私の人となり

犬と猫(後編)

お爺さんが、竜宮城から

お暇する際にもらった

宝物とは

願い事を何でも

叶えてくれる

魔法の珠でした

我が家へ帰ったお爺さんは

そんな珠などありはしないと思いつつも

ことの始終をお婆さんに話しました

お婆さんは

もう、その日に食べる

お米もおかずもなく

珠を手にしながら

お米とおかずが欲しいなあと

唱えたところ

なんと、本当に

お米とおかずが現れました

びっくりした

お爺さんとお婆さんは

新しい着物

立派な豪邸などなどを

手に入れて

あっという間に

億万長者になりました

その話は

瞬く間に村中の噂となり

海の向うの村までに広まりました

その村には

欲張りで有名な

欲張り婆さんがいて

その珠が欲しくなりました

それで、本物そっくりの偽の珠を用意して

お爺さんとお婆さんの家まで

船に乗って、訪ねていきました

さっそく、欲張り婆さんは

魔法の珠を見せて欲しいといいましたが

盗まれるのではと思った

お爺さんとお婆さんは

断りましたが

何度、断っても

本当に見るだけだからと

執拗に言うものだから

仕方なく見せてあげました

欲張り婆さんは

魔法の珠を手にした瞬間

あっという間の隙を突いて

偽の珠とすり替えてしまいました

お爺さんもお婆さんも

気付きませんでした

ただ、それを見て

事実を知っていたのは

お爺さんとお婆さんの家に

飼われていた

犬と猫だけでした

事実を知らない

お爺さんとお婆さんは

珠に願い事をしても

全く叶えられなくなってしまい

みるみるうちに

元の貧乏暮らしに戻ってしまいました

犬と猫は、可愛がってもらった恩に報いる為

魔法の珠を取り返しに行くことになりました

泳ぎができる犬の背中に乗って猫が

水先案内をしました

欲張り婆さんの家に着くと

猫が欲張り婆さんの家に住み着いている

ネズミたちに命令しました

この家にある魔法の珠を

持ってこないと

お前たちを食べてしまうぞ

ネズミたちは震え上がって

猫に命令された通り

魔法の珠を持ってきました

すぐに、犬と猫は逃げ出して

海を渡って

お爺さんとお婆さんの家に戻ることにしました

猫は大事な大事な魔法の珠を

口にくわえて

犬の背中にまたがって

海を渡ることになりました

しばらくすると

犬が猫がちゃんと

魔法の珠を加えているか心配になり

魔法の珠をちゃんと加えているかと聞きました

猫は口に魔法の珠をくわえているので

返事をすることができません

返事がないので

益々、犬は心配になり

何度も何度も同じように猫にききました

始めの頃は

全く気にしなかった猫でしたが

次第にイライラしてきて

とうとう、ちゃんとくわえているよと

口を開けてしまいました

魔法の珠は

その拍子に

海の中に落ちてしまいました

海を渡り終わった後

犬と猫は、喧嘩別れしました

猫が、もう、お爺さんとお婆さんの家には

戻れなくなって

途方にくれ

道端にぐったりと横たわっていました

するとそこに

漁師たちが通りがかって

猫を不憫に思い

その日に釣れた魚を

一匹、恵んでやりました

猫がその魚を食べようとしたところ

魚のお腹に

何かしら硬いものがあるのに気付きました

それは、何と、魔法の珠ではありませんか

猫は、大喜び

これで、胸を張って

お爺さんとお婆さんの家に

帰ることができました

この話のあらましが

猫が家の中で飼われ

犬が家の外で飼われる発端になったそうな